３．おともだち
かぜさんが さきに おりてゆきました。そのあと みりちゃんと あいちゃんが おりてゆきました。いずみの みずは きらきらひかっていて すきとおっていて とてもきれいです。きれいな あおいすなや みどりいろのすなや しろいすなが ゆらゆら ゆれてみえます。
「みんなに しょうかいするよ」と かぜさんが いいました。
いつのまにか たくさんの おとこのこや おんなのこが あつまってきていました。みんな きれいな はねを うごかして くうちゅうに とまっています。
「みりちゃんと あいちゃんでーす」と かぜさんが おおきなこえで いいました。そんなときは かぜが ひゅんと いっしゅん つよくふくんです。
「こんにちは みりちゃん あいちゃん」
みんなが いっしょになって いうので おうたの がっしょうみたいに きこえました。
「こんにちは。わたし みりと いいます。こちらは いもうとの あい です」と みりちゃんが いいました。
「こんにちは。あい です」と あいちゃんが いいました。
「よろしくー。はじめましてー」と また みんなが がっしょうしました。
「じゃ これから みんなで うたを うたおうよ」と かぜさんが いいました。
「なに うたうの？」と しろい はねの おんなのこが かぜさんに ききました。
「そうだなあ。チューリップの うたを うたおうよ」と かぜさんが いいました。
みんなは とびまわりながら うれしそうに うたいました。
さいた さいた チューリップのはなが
ならんだ ならんだ あか しろ きいろ
どの はな みても きれいだな
「つぎは みんなで わになって おどろうよ」と きらきらひかる はねの おとこのこが いいました。
そこで みんなは くさのうえに おりて てをつないで ランララー といいながら おどりはじめました。みぎにまわって つぎは ひだりにまわって こんどは ふたりづつ むかいあって くるっとまわって あいさつして また ひとりづつ つぎのひとに かわって いつまでも おどりました。
みりちゃんと あいちゃんは つかれたでしょうか？
いえいえ ぜんぜん つかれを かんじなかったのです。
でも ちょっぴり おなかが すいてきました。
「それじゃ このへんで おいしいものを たべましょう」と きいろい おおきなはねの きれいな おねえさんが いいました。
みんなは おどりをやめて いずみのふちに あつまってきました。そこには おいしそうな ぶどう いちご メロン さくらんぼ のほか おいしそうなたべものが いっぱい おさらに もられていました。
「みりちゃん あいちゃん おなかがすいたでしょう？すきなものを たくさんたべてね」と きれいな おねえさんが いいました。
そのうち すずしくなってきて きがつくと おそらの くもが あかねいろに そまっていました。
「もう ひがしずむよ。みんな おうちに かえろうよ」と かぜさんが いいました。
「みりちゃん あいちゃん さようなら。また きてねー」と みんなが がっしょうしました。
「さようなら また くるね」と みりちゃんが いいました。
「また くるね」と あいちゃんが いいました。
「みりちゃん あいちゃん。おうちまで ぼくが おくってあげるよ」と かぜさんが いいました。