２．いずみ
「やあ」と かぜさんが いいました。
「こんにちは かぜさん。かっこいいのね」と みりちゃんが いいました。
「かっこいいのね」と あいちゃんが いいました。
「ありがとう。みんな そういってくれるんだ。きみたち なまえ なんていうの？」と かぜさんが ききました。
「わたし みり です」と みりちゃんがいいました。
「わたし あい です」と あいちゃんがいいました。
「かぜさん あなた なまえは なんていうの？」と みりちゃんがききました。
「かぜさん で いいよ。じゃ そのまま めを つぶっていて」と かぜさんが いいました。
「チチンプイプイ カゼカゼ ハネハネ ハネハネ カゼカゼ きれいな ハネ はえろ エイ！
「めを あけていいよ」と かぜさんが いいました。
「あいちゃん せなかに はねがついてる！」と みりちゃんが いいました。
「おねえちゃん せなかに はねが ついてる！」と あいちゃんが いいました。
「さ とんでゆこうよ。はねを うごかしてごらん」と かぜさんが いいました。
「あっ うかんだ」と みりちゃんが びっくりして いいました。
「うかんだ」と あいちゃんも いいました。
「ぼくの あとに ついておいで」と かぜさんが ゆっくり とんでゆきました。
みりちゃんと あいちゃんは はじめは おもったほうこうに なかなか とべなかったのですが じきに なれてきて かぜさんの あとに ついてゆくことが できました。
かぜさんは たかく たかく とんでいきました。みりちゃんと あいちゃんは いっしょうけんめい はねを うごかして かぜさんと おなじように たかく たかく とんでいきました。
おそらは あおく すみきっています。かみが ゆれて きもちがいいです。したをみると おはなばたけが どこまでも ひろがっていました。しろいおはなばたけ あかいおはなばたけ ピンクのおはなばたけ きいろいおはなばたけ みどりいろの はらっぱ。
「おはなばたけ きれい」と あいちゃんが いいました。
「きれいだね あいちゃん」と みりちゃんが いいました。
やがて いずみが みえてきました。
「あの いずみに おりるよ」と かぜさんがいいました。