レース編みのおばあちゃんの昔話

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おばあちゃん それから四人は幸せに暮らしたんですか

そうそう 幸せに暮らしましたよ
四人は町に出て一生懸命働いて
やがて
お兄さんと奥さんは洋服屋さんになって
妹と旦那さんはパン屋さんになって
お店はお隣同士
パン屋さんは朝早くからパンを焼いたのよ
おいしく焼けたパンを持って
おとなりの洋服屋さんに毎日届けるの
洋服屋さんも早起きして
子ども服のデザインを考えているのよ
奥さんは朝のご飯の支度をして
そんなとき

ピンポーン

玄関のチャイムが鳴って

はーい 焼きたてのパンでーす!

わあ おいしそう いい匂い

焼きたてのパンってすごくいい匂いですからね

ありがとう
今ね こんなデザイン考えてるんだよ

わあ かわいい!ほしくなっちゃう!

あかちゃんができて 大きくなったらね

妹は顔真っ赤になりましたって

−−まあ!


−−おばあちゃん それから?

それからかい?

それから一年経って
妹はかわいい男の子を生んだのよ

−−お兄さんは?

お兄さんの奥さんはかわいい女の子を生んだの

−−わあ!♪

男の子は一日だけ女の子より早く生まれたのよ

−−へえ!そしたら 今度は妹さんのとこの男の子がお兄ちゃんで、

そうそう お兄さんのとこの女の子が妹みたいになったの

妹は男の子の名前をシェダルと名付けたわ
お兄さんは女の子の名前をカフと名付けたの
シェダルとカフは誕生日は一日違いだったけど
いつもシェダルの誕生日にカフも一緒にお祝いしてもらったのよ

誕生日のお祝いがとてもすてきなの
妹夫婦が作ったそれはそれはおいしいイチゴケーキ
マシュマロみたいなスポンジとスポンジの間に
朝摘みのイチゴがぎっしりつまっていて
生クリームでお菓子の家のように素敵に飾られていたわ

お兄さん夫婦が作ったとってもかわいらしい子供服は見れば見るほど愛らしくてね
一歳の時はかわいいかわいい赤ちゃん服
二歳の時はとってもかわいいちっちゃな子供服
三歳の時はちょっとおませな子供服

三歳になったシェダルとカフはいつも一緒にお庭で遊んでいてね
その日もいつもと同じようにさわやかな風が吹いていて
さらさら二人の髪にこんにちはって言ってたわ



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