「ねえ、みんみん」
　「うん？」
　「あなたの　おとうさま、どうして　いるかしらね」
　「・・えぇ、あの、ほんと、わかんないんです。たしかに一緒にいたのに・・・。銀河旅行に連れてってくれたんです。ステラなんとかというところに停泊して、・・・。おもしろいとこだったんですよ。からくり時計があったりして。・・・お店にかわいいくまのぬいぐるみがあって、おねだりして買って・・・、そしたら」
　「しゃべったんでしょ？」
　「そうなんです！？　ボクノ　コトン」
　「キニ　イッタン？」
　「えー？　どうして　わかるんですか？」
　「あなた、えらばれたのよ」
　「？」
　「まあ　いいから、それで？」
　「それで、その子、のんちゃんってゆう名前にしたんですけど。お父さんったら、いきなりいなくなっちゃったりしたんですよ、でも、すぐ見つかったけど。・・・ぎりぎりお船に戻れて、お食事して・・・、わたしの名前をだれかに呼ばれてるような気がして、そしたら、のんちゃんがどっかから呼ぶんです。それでのんちゃんを探して、どうしたのかな、いつのまにか不思議なあの国に来ました。お父さん、わたしがいなくなって探してるんじゃないかなあ、ああどうしよう」
　「そこんとこ、けっこう　ふくざつ　ね。のんちゃんって　トランタンの　ことよね」
　「はい」

　「あのー、マイチェン。お父さまはおなくなりになったんですか？」
　「そうじゃ　ないけど・・」
　「じゃ、お父さまを探しにゆきましょうよ・・」
　マイチェンは遠くを見つめていました。