(でも ここ どこ なのかしらん まだ ついてないのよねん）
「じょうおう へいかに もうしあげます コホン」
「りんごくより ししゃが まいりまして ございます へいか」
「おとおし しなさいな パロトン」
「あー こっちへ きなさいな」
（パロトンたら、かなり おうへい じゃない？）
せの たかい しんしが へいかの まえに すすみ、かかとを ぴたっと あわせて おおきな こえで こう おっしゃいました。
「えー じょうおう へいかに おかれましては ごきげん うるわしく おかおも はればれと ごそんがんを はいし たてまつって こうえい しごくに ぞんじます はい へいか」
「ありがと どうぞ おすわり なさいな」
「あー すわっても よろしいな コホン」
「おことばに あまえまして えー わがきみより じょうおう へいかに しんしょを もって まいりました のです はい へいか」
「では つつんで よませて いただきますね」
『しんあいなる フルモース・フェティータ へいか
へいかに おかれては、わがくにへの ごほうもんを おのぞみの よし、ひんおうに とって これいじょうの よろこびは あらしまへん ぜひぜひ おはやく きてください まってます
へいかの だいいっとう ふあん より』
「ごへんじ しましょうね」
『しんあいなる ハールニク・バトゥルーン へいか
へいかに おかれましては つねひごろより ぐしんを おきづかい あそばし もったいのう ございますよ
さいあいの むすめを つれて ちかぢか おめもじ いたしたくそろ
へいかの だいいっとうの しもべより』
（あら！）
「おじょうさまが おられるのですね へいか」
「いますよ そこに」
「え？ え？ えーと へいか？」
「わたしの さいあいの むすめ みんみんと いっしょに バトゥルーニアに ゆきましょう」
「えー なんでー？ でしょうか へいか」
へいかは とおくの ほうを みやりながら、こう おっしゃいました。
「まだ あなたの ほしが わかかったころ、バトゥルーン へいかと わたしは ほうもん したのよ」
「ふーん はい へいか」
「みんみん ふたつより まえの こと おぼえてる？」
「いーえ へいか」
「そうでしょう みんみんが ふたつになるまで バトゥルーン へいかと わたしは ながい りょこうを していましたよ」
（？）
「だから おぼえて ないのね」
「まったく いみふめい ですねん へいか」
「りょこう するとね いろんな いみが うまれるのね」
「それって ますます いみふめいと おもいます へいか」
「いとみとふとめとい でしょ？ だから わすれるのよね」
「まったく わからない ですねん へいか」
「ま、がくもんの もんだいだから このくらいにして、 パロトン おふねの じゅんび できたかしらん」
「ラジャン へいか とくべつ かいそく フェティータ エ ラ ミンミンの できばえ いかがで ございましょ へいか」
「なかなかの ものよ なまえも まんてんね」
「リイチイッパツツモマン へいか」
（おじさま、あんまり じょうひんそうに きこえなくってよ）
「じゃ いきましょ」
「ラジャン へいか」
「のんちゃん ぱいろっと？」
「ラジャン ミンミン コッチニ スワッテネン」
「はーい どこもかも きらきらして つるつる してんのねん わっ すてきな しーと」
「みんみん どう すわりごこちは」
「とっても いい きもちです へいか」
「どちらに いたしましょうか コホン へいか」
「そうね カフェー かしら」
「それも けっこーで ございますが どちらに とんでゆきましょう へいか」
「そうね カフェドニアで どうかしら」
「ラジャン へいか」
「どのくらい かかるのですか へいか」
みんみんは こーひーを のんでいる へいかに おもいっきり きいてみました。
「あら すぐよ」
「かふぇーは すぐ できておりますです へいか それは さておきましてー さよう アリスを はんぶん よむ くらいの じかん でしょう へいか」
「そういうこと みんみん」
「カフェーヲ ノンデ オシャベリヲ シテ ソノウチ キット ツクノカナン」
のんちゃん、おまじない みたい。
「さよう よんぷんくらい ですかな コホン みんみん」
（こみいって きたから このくらいに したほうが いいわねん）
「わかりましたん、おじさま」
へいかが みんみんの ほうに かおを むけて おっしゃいました。
「そういえば みんみん プリンプランは げんき？」
「は？ あの プリン？へいか」
「プラン プリンプランよ みんみん」
「あの セインの かれし ですよ コホン みんみん」
「あ いんこの・・・ はい げんきです へいか でも プリンプランってゆー なまえだったんですか？ ピーちゃんて いってるんですけど へいか」
「みんみん あなた よんしゅうかん まえの こと おぼえてる かしら」
「よく おぼえてる ときと ぜんぜん だめな ときが あります へいか」
「プリンプランが うまれて よんしゅうかんに なるまで バトゥルーン へいかと わたしは プリンプランと いっしょにね」
「ながい たびを してらしたんでしょ？へいか」
「はなしの こしを おるもんじゃ なくってよ みんみん」
「すみません へいか」
「パロトン ようつうの おくすり ここに ぬって くださいな」
「ラジャン へいか」
「でね なとがといとたとびでしょ いいかげんに わすれるわよね そういうわけで プリンプランは バトゥルーン へいかと わたしのことを わすれているかも しれないわ」
「そんなこと ございませんですよ へいか」
「ありがと そう あって ほしいわ やさしいのね パロトンは」
「リイチイッパツツモマン へいか」