汝何を知らんと欲するや
第9号 05/02/15
探索
なにが意識を自主的にしているのか。ああかくもありふれた意識。なのに自主的であることが不可解な私の意識。
夢の中で登場する人物の意識は擬似の意識。学習がシミュレーションした意識。学習は絶えずそうしているのではないか。睡眠しているときに覚醒した意識は学習がつくる情報を観察する。意識は現実の情報に基づくものかそうでないのか区別できない。学習は絶えず情報を作り出して意識の前に展開する。意識は体の制御パネルを操作できないので学習がつくる擬似パネルを操作する。いやそうじゃない。意識は絶えず操作パネルを操作する。学習は外界の情報を意識の前に展開するときも絶えず擬似情報を構築する。意識は擬似情報を観察して反応する。外界と学習が連接しているときは情報の密度が高いので意識の前に展開する擬似情報は意識を強く刺激する。夢の中で出てくる擬似情報は学習が記憶の中から作るので密度が低い。密度は低いが全ての情報が同じような密度で動く。現実感は変わらない。夢の中で覚醒した意識は学習と対話して反応する。あるとき意識は睡眠から覚醒する。覚醒した後、学習は夢よりも強い擬似情報をつくり意識の前に展開する。意識は強く反応する。操作パネルの操作は確実に体を動かす。外界の刺激に確実に反応する。
時折疲れた意識は短い睡眠に引きずり込まれる。低レベルで展開している情報劇を観察する。外界の刺激に目覚めた意識は外界を観察する。低レベルの情報劇は外界の情報劇に変化する。
学習が作り出す情報を意識が観察し感覚するなら、学習こそ意識の母。意識は学習の乳飲み子。学習に願望して望む情報を展開してもらおう。
私の学習は私に現実の映像と音声と諸々の情報を与える。よその意識も同じ仕組みに違いない。よその意識と私は直接交流できない。中間言語を介して情報交換する。よその意識は私が見る劇場の役者。ほとんどの意識は映画のように私と干渉しない。私という意識は座にあって劇場を見ている。手許には操作パネルがある。3次元の多様な劇を見ている。少しばかりの対象は制御可能で劇は興味深い方向に展開する。ああ母なる学習。これはおもしろいですよ。
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