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アシモフのロボットと銀河帝国

第1巻

第２話

つぎは、裸の太陽。
裸の太陽 the naked sun
地球連合政府
イースト食料
人間はシティーに居住、若干のロボットもいる
農地、鉱山はロボットが管理
イライジャ・ベイリ　ニューヨーク市警本部私服刑事：C5級からC6級に昇格
司法次官アルバート・ミニム
スペーサー国家に起きた殺人事件
星間貿易はスペーサー国家に握られている
超小型陽子炉proton micropile
ハイパースペース
銀河系標準時
ダニール・オリヴォー
ソラリア人
ハン・ファストルフ博士
ソラリア、人口2万人、ロボット2億台、一人当たり1万台、3000万平方マイル、一人当たり1500平方マイル（約40マイル四方、約600km四方）、エネルギー生産部門に最も多くのロボットを使う
オーロラ、一人当たり50台、最大最強最古のスペーサー国家
ハニス・グルアー国家安全保障責任者
リケイン・デルマー殺害、フェトロジスト、胎児技師
妻グレディア：空間染色家
完全同期立体映像
夫は建設的な仕事の話を私にして、わたしは仕事に戻った。それから15分くらいたって叫び声が聞こえて辿り着いたらあの人が死んでいた
ロボットたちはその叫び声はデルマー博士だと認めている
わたしはロボットを呼んで、そのロボットがほかのロボットを呼び集めて、たぶんわたしとリケインを世話してくれたのだろう
ロボットを呼んでからグレディアは気を失った
１台のロボットが現場に残されていた
死体は火葬された
調子の狂ってしまったロボットはデルマー博士の声を録音していた・・・おまえは私を殺すつもりか
このロボットは解体された

動機
機会
手段

デルマーはなにかを嗅ぎつけていた
地球のスペーサータウンで起こった殺人事件

グルアーは毒の入った飲み物を飲んだ
アルティム・スール医師がグルアーを治療している、命はとりとめた。量がおおすぎたから吐き出した
あなたはわたしが犯人だと言ってるの？わたしを罠にかけるためだったのね？私に同情しているみたいな顔して、さも理解がありそうな顔して、あなたってやっぱり地球人よ！

コーウィン・アトルビッシュ：グルアー捜査官の第一助手をやっていた。現在国家安全保障責任者代行
ベイリを追い払うことはオーロラの宇宙戦艦を率いた外交使節団を招くことになる
じかに会う認可をよこすこと

アンセルモ・クェモット博士
ネクソン：ソラリアから2パーセク、人口200万人、ネクソンから最初の入植者がソラリアに入った
ソラリア：人口制限、すべての人間が有閑階級、あらゆる必要と願望が満たされる
陽電子ロボットは人殺しをしない兵器
すべてのロボットは職務を与えられている、職務を果たせといえば用が足りる

クロリッサ・カントロ：リケイン・デルマーの助手、女性、育種場
こら、そこの子ども！なんてことしてるの！？
地球人！ベイリ！気をつけて！あぶない！
毒が塗られた矢

コンタクトしてくださって、うれしいわ！
この前コンタクトしたとき、癇癪を起したことを謝ろうと思って

ジョサン・リービック：デルマー博士の共同研究者、結婚しようとしない、遺伝子プールしない
陽電子ロボットの歴史を通じて、ロボット工学三原則の第一条は、つねに故意に誤った形で引用されてきた
ロボットに殺人が可能であるという事実を隠蔽するために
二つの無害な仕事を合わせると人殺しになる場合・・・これは可能であるとリービックは答えた
デルマー博士は最後の頃になって協力関係の打ち切りを考えていたようだ

細長い部屋に入っていくと、遠い端に彼女が立っていた

凶器の所在
映像か実物か判別できない1分間の間に凶器が彼を撲殺した
凶器は現場になければいけない
ところがそれが見つかってない
犯行現場に残されていたある特殊な凶器を凶器と認識できなかったのだと考える
あそこには機能に狂いを生じたロボットもいた
犯行現場にあったロボットが凶器だ
デルマー博士がテストしていたのは新型ロボットだった
手足の取り外せるロボットの実験
特殊な仕事に合わせて多くの交換可能な手足の中から好きなものを選んで使う機能
ロボットに向かってお前の腕を貸せと言ったとしよう
ロボットは犯人に自分の腕を外して犯人に手渡したはずだ

証明
素人にはロボットがうまく操縦できない
グレディア・デルマーはロボット工学についてどれほどの知識があったか
君はミセス・デルマーにロボット工学を教えようとしたことがある
見込みのない生徒だった、そうなんだな？
無知を装っていたのかもしれん
育種場でぼくを殺させようとした犯人は、ロボット通信網を用いて、ぼくの居場所をつきとめるしかなかった
ぼくの居場所を知っていたのは、一つの地点から次の地点へぼくを運んだロボットたちだけだ
ところが、犯人の方はもっとはるかに手際が良かった
なぜなら、ぼくの居所をつきとめるだけでなく、ぼくが育種場から次の場所へ移動する前に、かれには矢に毒をぬらせその矢を射たせる工夫をする時間があったにちがいないから
ミセス・デルマーにはこれだけのことをやってのける技量があるだろうか？

それだけの技量の持ち主として、君は誰を指名するのかね、地球人？
ジョサン・リービック博士は、みずから認めているとおり、この惑星最高のロボットの専門家だ
それは告発か？
そのとおりだ！

わたしは事件のあと、デルマーのロボットを調査した。あのロボットの手足は、取り外し可能ではなかった
その言葉が真実であると、ほかに証言できるものがあるか？
わたしの言葉を疑うものなどいない
問題はそこだ、ぼくはいま君を告発している、したがって、あのロボットに関して、きみが裏付けの取れん言葉をいくら吐いても、なんら証拠価値はない

ところで、きみはあのロボットの解体をひどく急いだな、なぜだ？
保存しておく理由がなかったからだ、完全に機能が狂っていた、もう、使い物にならなかった
なぜだ？
このまえ同じことを尋ねられたとき、わたしは理由を言ったはずだぞ、地球人、あのロボットは殺人を目撃しながら、無力にもそれを止めることができなかったのだ
あのとき、きみはこうも言った、その種の体験はつねに完全なる損壊状態をもたらす、これは普遍的なルールである、と ところがグルアー毒殺未遂事件の場合、かれに毒入り飲料を手渡したロボットは、片足と発話機能に軽微な障害があらわれただけだ
あのとき、あのロボットは単なる殺人の目撃者どころか、ほとんど下手人と言ってさしつかえないような立場にあったにもかかわらず、尋問に耐えられるだけの健全さを残していた
それ故、あのロボット、デルマー事件のロボットの方は、グルアーのロボットよりもさらに深く殺人にかかわっていたのだと推定できる
つまり、あのデルマーのロボットは、自分の腕を殺人の凶器として使われたにちがいない
きみはミセス・デルマーと親しかった、いや、親しすぎたと言うべきであろう
自分の感情にぼんやり気づいて、自分自身の弱さゆえにきみは自分を軽蔑し、そんな感情を呼び覚ましたミセス・デルマーを憎んだかもしれない
だが、おそらくきみは同時に、彼女をわがものとしているデルマーをも憎んだのだ
そこで、ミセス・デルマーに疑いがかかるような形で、デルマー博士を殺害すれば、両者同時に復讐できると考えたわけだ

ぼくは、この動機はあまり当てにしていない
これがたぶん無意識の動機だろうと思うが、きみにはもう一つ、もっとはっきりした動機がある
リケイン・デルマー博士は、君の計画にとって邪魔だった
したがって、抹殺しなくてはならなかった

どんな計画だ！？

ギャラクシーの征服を目的とした計画だ、リービック博士

デルマー博士自身が、体外発生が可能となり、結婚というものが不必要になる未来を、構想していたからだ
かれはたぶんきみが危険な実験をくわだてていることを知り、それを止めようとしたのにちがいない
・・・一定程度、第一条が弱められる・・・子どものしつけをするロボットの実験
ロボットが子どもに苦痛を与えると、陽電子頭脳のなかに強い分裂性のポテンシャルが生じて、将来の幸せに気づかせることによって反ポテンシャルを惹起し、」それによってこのポテンシャルを中和しようと思えば、新たに大量の経路やバイパスを付け加え、陽電子頭脳全体の質量を50%ばかり増加させることが必要になってくる
デルマー博士が死の直前にテストしていたのは、その種のロボットの実験用モデルだったのかね？
いや、その種のロボットではない、我々は他のもっと実際的なタイプのものに関心をもっていた

リービッグ博士、きみは交換可能な手足をもつロボットについて話してくれたときに、ちらりと陽電子頭脳を組み込んだ宇宙船のことにも言及した
ぼくはあのときすでにクェモット博士から、他の宇宙国家に対するソラリアの秘密兵器は、陽電子ロボットであると聞かされていたんだ
陽電子頭脳を組み込んだ宇宙戦艦と、人間が乗りこんだ宇宙戦艦を比べてみよう
人間の乗った宇宙戦艦では、戦闘時に、ロボットを使用できない
ロボットには敵艦、あるいは敵世界にいる人がんが破壊できないからだ
味方の人間と敵の人間という区別が、ロボットにはつかない
しかし、独自の陽電子頭脳を装備した宇宙戦艦なら攻撃を指示されればどんな宇宙戦艦でも、よろこんで攻撃するのではないかとぼくは思う
そのような宇宙戦艦は、当然、他のすべての船が無人だと仮定するだろう

しかし、もしもある人物が、人間に危害をくわえる方法をロボットに教えようとしていたら、つまり言い替えれば、かれらを反乱可能にしようとしていたら、どうだろう？それこそ究極の犯罪を構成するのではないか？ソラリアのような世界では、たとえ人間に危害を加え得るロボットを製造しようとしていたという容疑だけでも、全国民からすさまじい非難を浴びせられることになるのではなかろうか？

きみにはリービッグに自殺をさせる意図があったのかね？
自白を強いるつもりでした
きみはリービッグがデルマー殺害の犯人ではあり得ないというところにソラリア人たちが気づいてしまった場合、自分の身にふりかかってくる危険は考慮しなかったのかね？
かれが犯人ではないということは、きみも知っているはずだ
あの殺人にはじかに相手を見るということが必要だった
そんなことをするくらいなら、リービックは死を選んだはずだ
実際、それに耐えきれずに、あの男は死んだのだからね

おっしゃるとおりです
ぼくはあの男のロボットの悪用に驚愕のあまり、ソラリア人たちはそこまでは気づかないだろうと計算していました

では、デルマーを殺したのは誰だ？

実際にあの一撃を加えたのが誰なのかとおっしゃるのなら、それは全員が犯人だと考えていた人物です。あの男の妻、グレディア・デルマーです
それなのに、きみは彼女を放免したのか
道義上、彼女に責任はないと思います
リービッグは、グレディアが夫と烈しい口論を、それも頻繁に繰り返していたのを知っていました、腹を立てると彼女がどれほど逆上するかも、知っていいたはずです
かれは妻に疑いがかかるような状況で、夫が死ぬことを願いました、そうして、そうした意図のもとに、デルマーに1台のロボットを提供したのです
おそらくそのロボットは、かれの持てる技術の限りをつくして、グレディアが怒りに我を忘れた瞬間、腕の一本を取り外して彼女にわたせと指示がしてあったのでしょう
決定的な瞬間に凶器を手渡された彼女は、一時的な心神喪失の状態で行動し、デルマーにもそのロボットにも彼女を止めるｊことができなかった
グレディアはロボットと同様、まったく無自覚なリービッグの道具だったのです

そこできみは、リービッグの死に乗じて、彼女をソラリアの外へ逃がす手筈をととのえたというわけだ

あれはきまぐれじゃありません、ぼくはソラリアの法律に縛られてたわけじゃない、地球の利益こそが至上命令で、その利益を守るために、ぼくはリービッグという危険人物を、なんらかの方法で処分するしかありませんでした
ミセス・デルマーについては、ぼくは彼女を実験の基礎材料にしたのです

どんな実験だ？

ぼくは彼女が、直接的な人とのふれあいがむしろ奨励されているような世界に、進んで立ち向かっていくかどうかを知りたかったのです、心に深く根ざした習慣が打ち砕かれるのに耐える勇気が、彼女にあるかどうかそれを知りたかった

われわれはちょうどソラリアの裏返しです
われわれは地下都市という袋小路の中だ
われわらが袋小路から抜け出せる道はたった一つしかありません、それはそとへ、宇宙への道です

ソラリアでのあの最後の夜、」窓のカーテンを引きちぎったときになって、ようやくかれは戸外と対決したいという自分の欲求が、戸外そのもののせいだと気づいたのだ

そして、かれはソラリアでのあの夢を思いだし、とうとうそれを理解した
振りあおぐと、頭上のすべての鋼鉄とコンクリートと人々をとおして、それが見えた
人類を外へと誘いだそうと宇宙に高くかかげられたのろし火、輝きわれわれを見おろしている裸かの太陽が！

（思うに）
グレディアがロボットが差し出したロボットの腕を無意識に取って夫の頭を殴り夫は血だらけになって
調子の狂ってしまったロボットはデルマー博士の声を録音していた・・・おまえは私を殺すつもりか
と言って死んでグレディアはその場で意識を失って
ロボットは腕を渡した結果が人間の死を招いたことを認識して機能が異常になった

これはおかしいんじゃないか
リービッグは、第1条を守らないことのできるロボットを共同開発中だったという
子どもをしつけるためにはその目的のために人間を痛めつけることを許さなければいけないから

ならば、リービッグはグレディアが夫をしつけることを手伝うためにロボットの腕をグレディアに手渡せとロボットに命令したのだろう
ロボットのことはこれでいいが、グレディアが殺人をおこしたとたん気を失うというのはおかしい
恐怖で気を失うということだろうが、夫を殴ったという記憶は強烈に記憶されているはずだ
この記憶が消えているということは、リービッグはもう一つの機能をロボットに追加したはずだ
すなわち、しつけた人間のその行為を記憶から消去し、意識を失わせること
この機能を働かせたが、ロボットは完全な機能不全に陥った
機能不全になるべきではなかったが、プログラムが不完全だった

こうすればぼくはこの筋書きに納得できる
17:10 2011/01/16
第1巻
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